化成肥料(化学肥料)は、農業界において
肥料成分の計算のしやすさ、使いやすさ、即効性がある等で役に立ってきました。
農業の教科書には、
葉物には窒素成分、実物にはリン酸、根物にはカリウムが必要であり、
各野菜には、必要な窒素、リン酸、カリの割合が示されていました。
そのため化学肥料は肥料成分の計算はしやすいわけです。
化成肥料は、無機質資材から化学合成して人工的に大量生産が可能です。
特徴としては、
・肥効が早い
・価格が安価
・大量生産できるので安定供給可能
現在でも化成肥料(化学肥料)は大量に使用されているのが現状です。
ここでは、化成肥料を否定するつもりはありません。
そのうえで化成肥料とは、何かなと考えたときに
作物にとっての化成肥料は
人にとってのサプリメントと一緒のように感じます。
化成肥料の考え方の基礎が西洋的思考ですね。
東洋的思考は全体性がありますが、西洋的思考は部分を見ます。
医療にしても
東洋医学は体全体を見て施術を考えますが
西洋医学ではポイントを絞って、部分をみて、悪い部位へのアプローチです。
化成肥料も肥料・栄養分という側面を見て
この栄養素を与えれば作物がしっかり計算通りに育つはずだというアプローチですね。
でも実際には、計算通り化成肥料で
必要な栄養素を与えていても元気な作物が摂れるとは限りません。
むしろ土壌が硬くなってくるので、作物を獲るのが難しくなってきます。
化成肥料は、人間でいうサプリメントに相当すると考えています。
サプリメントは、命のあるものでなく、工場で作られた人工物ですね。
私は、化成肥料はサプリメント同様に不自然な物質だと捉えています。
(もちろん、体に良いと思って飲まれている方は、
何かしらの実感があったと思いますので飲まれても良いと思います)
化成肥料は肥料成分というポイントに絞った視点では栄養を与えるという側面があるけれども、
自然農法に関わる私たちは
自然の摂理、いわゆる生態系の維持を考えますので
土壌有機物を増やし、微生物を増やし、生態系を作り出すことに重きを置きます。
また自然界以外の人工物を入れると土を破壊するという考えがありますので
化成肥料は使用しないのですね。
思想にはいろいろありますが
私どもは化成肥料を使用しない無添加のお米をお届けしていきたいと思っています。
Posted by 自然栽培米ササニシキ-在来種・伝統のお米産地直送専門店 at 22:49 / 伝統の自然栽培米作りの現場コメント&トラックバック(0)