自然栽培米ササニシキ-在来種・伝統のお米産地直送専門店

「良い土」と「人間の健康」の密接な関係|自然栽培米専門店

更新日:2025年7月7日 公開日:2025年7月7日

自然栽培米農家松本さんと土

こんにちは、自然栽培米専門店ナチュラルスタイルの井田敦之です。

皆さんは、土に触れる習慣はございますでしょうか?

もしかして、「土は汚いから触ったらすぐに手を洗わないといけない。」というイメージを持っている方もいるかもしれません。

でもこの土があるおかげで、皆さまは農作物が食べることができます。もし土が汚いものならば、汚い農作物しかできません

本来の土とは、岩石の風化物に生物達の働きが加わって生成され、多様な微生物の命が溢れる場所です。そして、その土から私たちの命を養う農産物ができるのです。

この土をどのように捉えているかは、農家さんによって異なります。

今回は、自然栽培歴15年以上の福岡県の自然栽培農家・松本一宏さんに、土とは何かを伺いました。

自然栽培農家が土をどのように捉えているのかご参考になればと思います。

「土」とは何か?

土壌の生成

土とは、岩石が風化し、有機物と微生物の働きによって生成されたものです。

岩石の裸地の表面にコケや地衣類が生息し、この有機物が土に還り、薄い土壌を形成します。次に大きめの有機物である一年生植物→多年生植物が入ってきて徐々に土壌の厚みを増していきます。100年に1cmできる程度です。

土とは、化学肥料や農薬を入れて農産物を作る単なる培地のような存在ではありません。

大事なのは、土は単なる農産物の培地ではなく「土とは微生物の営みであり生き物なのです」なのです。

自然栽培農家にとっての「土」とは?

自然栽培畑の土

松本さんは、これまで慣行栽培、有機栽培、そして自然栽培と経験してきました。

その経験の中で、今では「土と人の在り方は同じである」と言います。

実は、「良い土の条件」と「人間の健康」には密接な関係があります。

自然栽培米農家が言う「良い土の条件」は下記です。
1.「柔らかい」
2. 「温かい」
3. 「水はけ・水持ちが良い」

この条件は、実は人間の体においても同じです。

人間も体が柔らかく、温かく、そして水の循環や排便などがきちんとできる体が健康体と言えます。

逆に土も人間もバランスが崩れて不健康になると、硬く、冷たく、水が滞り毒素がたまりやすくなります。

良い土の条件とは?

健康体になる秘訣とは?

自然栽培米農家松本一宏

「良い土の条件」と「人間の健康」には密接な関係があると述べましたが、つまり、私たちが「健康体になる秘訣」は良い土作りのコツと同じなのです。

良い土壌とは、森林の土壌をイメージすると分かりやすいかもしれません。

森林の土壌では、農薬も肥料も与えていません。その場所で有機物が循環して生物が豊かにいる状態です。

健康体になるために私たちが意識する要素は、無肥料・無農薬です。

無肥料→適量を食べる

自然栽培おにぎりと野菜

土に多量の肥料を投入すると、病害虫が発生しやすくなり、収穫された農作物は腐敗する傾向になります。

人間も同様に食べ過ぎると、病気にかかりやすくなり、不健康な体となる傾向にあります。

実際に適度な空腹は、体の代謝力を高め、成長ホルモンを分泌し、腸内細菌のバランスが整いやすくなると報告されています。

自然栽培は無肥料といっても一般栽培の6-7割程度の収穫ができます。つまりお腹いっぱい食べるのでなく6-7割程度が健康体作りの秘訣と考えています。

無農薬→なるべく薬剤に頼らない

腸内環境

土は微生物の塊です。良い土とは、微生物が多様で豊かにいる状態を言います。

実は人間の体も微生物との共生で成り立っています。

特に腸内には多様な微生物が生息し、私たちの免疫機能調整から便通改善と健康を維持してくれています。

この腸内細菌の多様性を維持している人ほど健康と言われています。

腸内細菌が減少する理由は、加工食品や殺菌された食品の摂取の他にも抗生物質の使用などがあります。

腸内の微生物を豊かに保つことを意識してなるべく薬剤に頼らないことも健康体作りの鍵となります。

自然栽培15年以上で土はどう変化したのか?

自然栽培米農家松本さん土を見る

松本さんは15年以上にわたり無肥料・無農薬の自然栽培を続けてきました。

自然栽培を始める前の土と比べて
もちろん、土は、柔らかく、温かく、水はけ水持ちの良い土に変化しましたが、さらに以下の変化も感じていると言います。

・土を触っても手が荒れなくなった

・土のにおいが無臭に近くなってきた

土と腸内に関連性があるとお伝えしましたが、上記の2つが腸内環境だとするとどれだけ改善されてきたのかイメージできると思います。

土が段々と良くなってくるにつれて、農産物は腐敗するのではなく、枯れて発酵する方向へ進むようになったとも語っています。

発酵する農産物は、私たちの腸内に入った時に良い影響をもたらしてくれます。

松本さんは仰います。
「健康な土ができれば、そこから健康な作物が育ち、それを食べた人間は健康な体になる」と。全て繋がっているのですね。

健康な土と健康な体

まとめ:「良い土」と「人間の健康」の密接な関係

今回は、福岡県の自然栽培歴15年以上の松本さんに、土をどのように捉えているのか、また「良い土」と「人間の健康」の関係に関して伺いました。

松本さんは「土と人の在り方は同じである」と語ります。

この考えから、松本さんが土を単なる農作物が育つ培地として見ていないことがよく分かります。

人間の体と土が密接に関係しているからこそ、松本さんは農薬や肥料を使わず、有機物や微生物を豊かにする土作りを長年行ってきたのです。

自然栽培農家さんが考える良い土の条件とは下記です。
・柔らかい
・温かい
・水はけ水持ちが良い

これは、人間の健康な体の条件とも同じですね。

人間にとっての健康状態とは、腸内細菌が多様で豊かな状態であることが大切だと言われています。
同様に、土が健康というのは、土壌微生物が多様で豊かな状態であることを言います。

私たちの腸内環境と地球の土壌環境は影響を及ぼし合っていると私は考えています。

土壌微生物の命が豊かな土壌が広がっていくことを願い、自然栽培農産物を普及していきたいと思います。


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Posted by 自然栽培米ササニシキ-在来種・伝統のお米産地直送専門店 at 11:10 / 自然栽培の世界観コメント&トラックバック(0)

私たち「ナチュラルスタイル」は自然栽培の現状や考え方を広く知ってほしいと思っています。
今回の記事が参考になりましたら、ご自由にこの記事をシェアー下さい。

【参照元】「良い土」と「人間の健康」の密接な関係|自然栽培米専門店

https://oita-shizen-kome.com/view/index-7461.html

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