日本では、元来、農薬はありませんでした。
しかし、
明治から大正にかけて日本政府は農薬の技術輸入に努め
1891年に防虫菊粉を用いられたのを皮切りに
ボルドー液・青酸・ヒ酸鉛・硫酸ニコチンなど
諸外国で発明された農薬を日本でも使用開始しました。
1930年頃の昭和初期からは、日本の農村で本格的に普及し始めました。
特に野菜、果樹、茶には必要不可欠な物として認識されたようです。
1952年には、稲作の病害虫対策で
イモチ病に効果があるセレサン石灰(水銀剤)
ニカメイチュウに効果の高いホリドール(パラチオン)の使用を開始しました。
戦後は特に食料問題がありましたので
農薬や肥料の普及は仕方がなかったのかもしれません。
しかし、現在は日本では食べ物が余っている時代です。
食べ物に関して日本人の原点を考える時が来ているのではないかと考えています。
明治に西欧の文明が入る前の江戸時代では、
農薬は使用していなかったのですね。
江戸時代では、
今のように食材が豊富だったわけではありませんが
食生活は豊かでありました。
お米を中心として、
お味噌汁や漬物等の発酵食品、野菜や稀に魚料理とあり
食べる量もお米以外は多くはありませんでしたが
その食文化により飛脚に見れるような強靭な体力を発揮していました。
戦後の食糧問題時は、
一時的も食料増産が必要だったと思います。
農薬や肥料はその一役を担ってくれたなら
それは感謝するべきことです。
しかし、時代が変化するように
農薬や肥料のあり方も変化してくるかもしれません。
歴史は、いろいろな事柄を教えてくれますが、
農薬の考え方は、
本来日本になかった考え方だったかもしれません。
農薬とは、自然にいる菌や虫たちを
人間の都合の良いようにコントロールする考え方です。
西洋のような資源が限られ、領地を奪うことを必要とした文化では
コントロールするという考えが根本にあったかもしれませんが
日本人の考え方は、
基本的には調和するです。
自然の菌や自然の虫達と調和して
収穫できる分を自然から頂いていたのではないかと思います。
実際に江戸では
食べるものが無くて貧困に苦しんでいたとは聞いたことがありません。
むしろ、農薬を使っていなかった頃の
江戸時代の食は豊かであったと聞きます。
私達日本人のあり方を見たときに
本来の農業のあり方が見えてきそうです。
無農薬米、これが本来のお米のあり方ではないかと思います。
日本人の根っこには
調和するという考え方があるように感じます。
Tags: 無農薬米
Posted by 自然栽培米ササニシキ-在来種・伝統のお米産地直送専門店 at 13:12 / 伝統の自然栽培米作りの現場コメント&トラックバック(0)