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二元論(二項対立)について|自然栽培の世界観

更新日:2024年1月9日 公開日:2024年1月8日

自然栽培米農家松本一宏

こんにちは!自然栽培米専門店ナチュラルスタイルの井田です。

今回は、自然栽培的考え方として「二元論」に関してお伝えしたいと思います。

二元論とは、相反する異なった2つの要素から物事を説明する考え方です。

2つの異なる要素を対立した原理で考えることで、それぞれの認識が明確になる二元論ですが、問題点は、対立させることで相手を批判したり非難したりすることです。

多様性を尊重する自然栽培では、白黒はっきりさせず、さまざまな物事の在り方を受容する考え方が根底にありますが、今回は、福岡県朝倉市で自然栽培米を作る松本一宏さんに、自然栽培の世界において二元論をどう捉えているのか伺いました。

記事の最後にはご本人による動画もあります。ぜひ自然栽培米農家さんの世界観をご覧ください。

二元論とは?

白黒

二元論とは、「この世の中は相反する2つの要素から構成される、または分けられる」とする考え方です。身近な例でいうと、善と悪・白と黒・精神と肉体などが挙げられます。

光があれば闇があるように、相反するものが存在することで、それぞれの認識がより明確になります。

光を知ろうとすれば、闇も知る。二元論は、正反対のものを比較して考えることでより認識を深めようとする考え方です。

参考:二元論(Wikipedia)

農業での二元論

葉巻虫

農業において虫の存在は善でしょうか?悪でしょうか?
草の存在はどうでしょうか?農薬はどうでしょうか?

一般常識では農業において、虫や草も「悪」に分類されるかもしれません。なぜなら、農産物の外観を損ない、見た目のきれいな農産物を求められるお客様にご迷惑をかけてしまいます。

さらに農家さんにとっても収量が減り、経済的なダメージを受けるため一般的に農薬を使用します。この場合、農薬は「善」になりそうです。

しかし一方で、田畑の生物多様性を守るという視点に立つとどうでしょう。

豊かな生態系を築くためには、虫も草も欠かせません。よってこれらは「善」になり、農薬は「悪」になるでしょう。全く逆の見方になるのです。

農家さんの視点によって、どちらも正しいと言えそうです。

松本一宏さんの二元論の捉え方

自然栽培米農家松本一宏さん

物事を二元論で善と悪に分けて考えると、自分の主義主張が明確になる利点があります。

しかし、問題点が発生することがあります。それは、自分だけが善だと思ってる人は悪を責めて非難しようとすることです。

私たちがすべき事は、自分の考えを明確にしたところで留まる事です。さらに視点を変え、相手の立場も理解してみる事です。

福岡県朝倉市で自然栽培米を作る松本一宏さんは、動画で仰っています。「常日頃から自分の感情をニュートラルにして、周りの人の考え方を善悪で判断せずに、その人の意見として尊重することが大事」だと。

田んぼでもそれぞれの稲が一生懸命生きていますが、私の方が上だと競っているのではなく、共存して皆で収穫期を迎えようと共に育っています。

二元論に関して|自然栽培の考え方

二元論(二項対立)について

今回は自然栽培の考え方として二元論に関してお伝えしました。

二元論自体は相反するものが存在することで、より明確に認識できるという考え方です。そのため、有用な比較方法だと思うのですが、問題は、善と悪に分けて対立して相手を批判することです。

一方向の主観で物事を捉えてしまえば、迷妄に陥ってしまうでしょう。さまざまな視点や立場も理解してみる事が大切です。

虫や草も決して悪ではなく、自然界に必要だから存在しています。また、農薬に関しても私たちは無農薬を推奨していますが、人によっては役立つものであり、全てが悪とはいえません。

自分の考えを明確にしつつも柔軟に相手の意見も尊重し、必要あらば吸収する。これは、元来、日本人が持っていた感性ですね。そんな「共存」の視点を大切にしたいものです。

松本さんの自然栽培米はこちら

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Posted by 自然栽培米ササニシキ-在来種・伝統のお米産地直送専門店 at 12:31 / 自然栽培の世界観コメント&トラックバック(0)

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