自然栽培米ササニシキ-在来種・伝統のお米産地直送専門店

自然栽培米の見た目・品質はどうなのか?

更新日:2022年10月14日 公開日:2022年9月17日

松本一宏さん

こんにちは!自然栽培米専門店ナチュラルスタイルの井田敦之です。

現代では、スーパーに行けば、白いきれいなお米が販売されています。どのお米も色や形が均一なので、「お米=きれいな見た目」という価値観が一般的に根付いていますね。

一方、自然栽培では農薬や肥料を使用しないため、お米の一部が虫による吸汁で黒くなるなど、見た目が悪くなることがあります。

自然栽培米農家さんとしてもきれいな見た目のお米を目指していますが、無農薬の場合、全ての米粒の見た目をきれいにするのには限度があるんですね。

今回は福岡県朝倉市で自然栽培米を作る松本一宏さんに自然栽培米農家さんの目線から、自然栽培米の見た目や品質に関して率直な意見を伺いました。

戦後に根付いたお米の価値観

一般のご飯

現在のお米の価値は等級(1等級~4等級)で区別されています。等級が高いほど「粒の形や大きさが整っている」「虫による被害が少ない」などの高い評価を受けています。

このように区別する主な理由は、お米を同じ基準で公平性を持って流通させるためです。

等級を決める際の判断基準は、「お米の見た目」です。等級によって取引額も異なるので、農家さんはなるべく見た目がきれいなお米作りを目指すわけです。

見た目がきれいなお米を目指すには、主に下記が必要となります。

・農薬
・色彩選別機

虫や病気がお米の粒の質を落とすので栽培中に農薬は不可欠です。さらに大手は、たとえ見た目の悪いお米が混入しても除けるように高額な色彩選別機も導入しています。

稲作における農薬の使用は戦後に開始されましたが、等級によってお米の取引額が決定することもあり、米農家さんたちはきれいなお米作りを目指しました。その結果、農薬使用が慣例となったのです。

現在、多くの消費者に「お米=きれいな見た目」の価値観が根付いていますが、これは、農薬使用が当然の世の中になったことが背景にあるんですね。

自然に任せて育ったお米とは

カメムシによる黒い斑点米

自然栽培とは、農薬や肥料を一切使用せずに農作物を育てる栽培法ですが、農薬を使用しなければ虫や病気が入ってきます。それらが蔓延れば収量が減ってしまうため、自然栽培農家さんにとっても悩ましい問題です。

黒い斑点米はカメムシの吸汁によるものですが、自然栽培米農家さんは殺虫剤の一種であるネオニコチノイド系農薬を散布しません。栽培期間中も収穫後保管する間も薬剤を使用しないので、黒い斑点米や虫などがどうしても入る可能性があるのです。

また、近年では夏の高温による乳白色米の発生も目立っています。乳白色米は食べても問題ありませんが食味がやや劣るため、なるべく混入量を減らすことが求められています。

乳白色米の対策としては、カリやケイ酸が含まれた肥料を与える等あるようですが、自然栽培ではこれらの肥料も一切使用しません。よって、天候により乳白色米が多く発生する年もあります。

農薬や肥料を使用しないがために、どうしても見た目が悪くなってしまう自然栽培ですが、自然栽培米は多様な生物層の中で育つお米。よって多様なお米に育ちます。

自然栽培農家さんは、多様なお米を受け入れる世の中になれば、昔みたいに農薬や肥料を使用しない、より自然な農法に立ち戻ることができると考えています。

(参考:島根県「ケイ酸カリの育苗箱施用と水稲の生育および玄米品質」https://www.pref.shimane.lg.jp/industry/norin/gijutsu/nougyo_tech/kenyui/kenkyu_seika/tayori/101-4.data/101-4.pdf

食の意識を育んでいきたい

松本一宏さん

本来の食とは、漢字で分かるように「食=人を良くする」と書きます。

人を良くする本来の食べ物を追求するには、見た目ではなく「どのように育ったのか」が重要です。そのため自然栽培米農家さんは、農薬も肥料も使用しないのです。

福岡県朝倉市三奈木の松本一宏さんは、このような価値観を受け入れてくれる方が少しでも増えること願っておられます。

本来の食の価値観が広まれば、無駄な農薬や肥料を使用しないので自然環境の保全に繋がります。また、高額な色彩選別機を導入する必要もないので、次世代の若手の自然栽培米農家も育つでしょう。

過酷な環境を生き抜いた力強いお米の種は松本さんをはじめ、自然栽培農家さんによって大切に受け継がれています。農薬や肥料の力を借りずとも逞しく育つ本来のお米を後世に残していきたいと思います。

自然栽培米の見た目・品質はどうなのか?

まとめ

「お米=きれいな見た目」という価値観が根付いている現代では、虫や病気によるお米の有色米の混入を防ぐために農薬を使用します。さらにJAや大手企業は、色彩選別機で見た目の悪いお米を弾くなど、きれいな見た目のお米になるよう徹底しています。

自然栽培米作りでは、田植えから収穫まで一切農薬を使用しないため、どうしても稲に虫や病気がつきます。また自然栽培農家の規模では高額な色彩選別機を入れる事は難しいため、きれいな見た目に揃えたお米を届けることは難しいのです。

私は、自然栽培米は例えるならば、野生児みたいなイメージです。
自然の中で生き、病気に免疫を持ち、体に傷もありますが、逞しく生き抜いています。

農薬を使用しないということは、田んぼの多様な生物と共存することです。多様なお米があるのはその証なのです。

私たちはこれからも本来の食を追求していきたいと思います。

そして、それが「自然環境の保全」と「私たちの健康」に繋がっていくと考えています。

今日もお読みいただきありがとうございます!
自然栽培米専門店ナチュラルスタイルの井田からお伝えさせて頂きました。

命を養う本来の玄米を作る松本さんの自然栽培米はこちらから!

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