こんにちは!自然栽培米専門店ナチュラルスタイルの井田敦之です。
自然栽培は慣行栽培よりも多くの手間がかかるため、現代において取り組む農家さんはあまりいません。
また昨今では、異常気象による収量激減で、厳しい状況に陥る自然栽培農家さんもいます。
このような中で自然栽培を続けるには、明確な意義や大きなやりがいが必要となるでしょう。
今回は、山口県で自然栽培米を作る若手の農家、山本友花(やまもと・ゆか)さんに、自然栽培をする意義ややりがいについて尋ねました。
記事の最後には、ご本人にインタビューした様子の動画もあります。ぜひご覧ください。
山口県防府市で自然栽培米「旭」と「農林22号」を育てる山本友花さん(写真中央)は、自然栽培歴3年目の農家さんです。
活動的で笑顔が素敵な山本さんは、農家の家系に生まれたわけではなく、若い頃はオートレーサーを目指していました。そのため体力作りのために建設業や造園業で働いていたそうです。
オートレーサーにはなれませんでしたが、地元に帰ってきて農業の仕事と出会いました。それが、後に師匠となる石田卓成さん(写真右)が取り組んでいた自然栽培米作りでした。
山本さんの自然栽培歴は3年目ですが、石田さんの自然栽培米の田んぼを引き継いで自然栽培米作りに邁進しています。
山本さんに「実際に自然栽培米作りに取り組んでみて、大変ですか?」と伺いました。
すると、「農業を始めた時から自然栽培がベースとなっているので、ジャンボタニシ対策も草取りも普通だと思っていました。当初は大変だという実感がありませんでした」と仰いました。
しかし、周りの農家さんたちと草対策の話になり除草剤をすすめられた時は、自然栽培の大変さを実感したそうです。除草剤を使用する場合としない場合の作業内容を比較すると、自然栽培は慣行栽培よりも多くの手間がかかるからです。
山本さんは、真っ白な状態から自然栽培がベースとなったため、慣行栽培を行う農家さんとは視点が少し違います。
山本さんの田んぼを見ると、そこに生える草の循環や土作りこそが重要であると意識しているのが分かります。
山本さんに自然栽培米作りをして良かった点を伺うと「安心安全の食材を作り、人に喜ばれることに加えて、自然の力で作物を育てる楽しさがある」と仰いました。
肥料や農薬などの人工物で農産物を育てるのではなく、自然の力で農産物が育つ手助けをすることにやりがいを感じているようです。
現場を一緒に回りながら話をする中で、山本さんの感性の豊かさが伝わってきました。
最後に、山本友花さんにお話し頂いた動画をぜひご覧ください。
自然栽培農業のきっかけとやりがいとは?
自然栽培は、安心安全の農作物を作れる上に、自然環境や人の身体にも良いことが利点です。
しかし、農家さんにとって自然栽培は労働面・経済面で簡単なことではありません。農薬を使用しないことで草取りなどの作業が増え、さらに肥料を使用しないので収量が半分ぐらいに減ることもあります。
このような状況の中で、自然栽培のどこに意義ややりがいを見出すのかが、農家さん一人ひとりにおいて大事です。
山本さんの根底には「自然の力で作物が育っていく姿を見るのが好き」という感性があります。
これまでいろんな農家さんを見てきましたが、自然栽培に本当の意義ややりがい、楽しさを見出せる農家さんこそが、自然栽培を続けていけるように思います。
Tags: 自然栽培, 無農薬, 旭, 農林22号, 意義, やりがい
Posted by 自然栽培米ササニシキ-在来種・伝統のお米産地直送専門店 at 11:14 / 井田のササニシキなど伝統米を残す活動コメント&トラックバック(0)