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自然栽培は農業の本質|松本一宏の自然栽培米イセヒカリ

更新日:2024年1月9日 公開日:2021年12月24日

自然栽培米農家松本一宏

自然栽培米専門店ナチュラルスタイルの井田敦之です。

私は、多くの自然栽培米農家さんに出逢う機会がございますが、福岡県朝倉市三奈木に自然栽培の軸をしっかりと据えている「生粋の自然栽培米農家」がおられます。

自然栽培米農家松本一宏(まつもと・かずひろ)さんは、15年以上もの間、無農薬・無肥料・自家採種で自然栽培米を作られてきました。

松本さんが目指しているのは、「食べる人の命を養うような生命力溢れるお米」。松本さんの自然栽培米は「茶碗一杯でも満たされる」と感じる人もいるといいます。

今では多くの方を感動させている松本さんですが、今回は、自然栽培米農家:松本一宏さんに自然栽培米作りを始めたきっかけを伺いました!

自然栽培米を作り始めたきっかけ

松本自然栽培米の稲穂

松本さんは最初は一般的な慣行栽培をされていたおじい様のお手伝いをしていました。

食の安全に興味のあった松本さんは、途中で有機栽培に切り替え、有機栽培を極めようとインターネットで色々と調べていたところ「自然栽培」というフレーズに出逢ったと言います。

そこから自然栽培に興味がわき、自然栽培の世界に踏み出すことに。

「自然栽培」という文字を見て心が動いた松本さんは、きっと導かれてきた方でしょう。

自然栽培は一般的な栽培よりも難しいため、取り組む農家さんはわずかしかいません。しかし松本さんには自然栽培に対して、ある確信があったそうです。

自然栽培の考え方が腑に落ちた理由は、 「自然の理にかなったものが今後の農業には大事だ」と確信していたからだと言います。

そして、なんと一気に全面積を自然栽培米の田んぼに切り替えたそうです。

三奈木の地にあった自然栽培イセヒカリ

升に入った松本自然栽培米

自然栽培米作りを決意した時、松本さんは、アトピーやアレルギーの人たちとのご縁もあり、体の不調を訴える声を多く聞いていました。このようなことからも自然栽培米作りの道は、ごく自然に導かれたものだと思われたそうです。

松本さんが栽培しているのは、1989年に伊勢神宮の神田で台風後にも倒れなかった稲として発見されたコシヒカリの突然変異種であるイセヒカリです。イセヒカリはコシヒカリの血を引いていますが、食味は硬質であっさり。松本さんは、これまで数種類のお米を育ててきましたが、イセヒカリは三奈木の土地にあっていると感じています。

自然栽培は農業の本質!

自然栽培米農家松本一宏
※持たれている帽子の「M~」は「三奈木から」の意味。三奈木から心を込めてお届けしますという意味です。

栽培が難しく、多収を見込めない自然栽培の道にあえて突き進んだ松本さんには、揺るぎない想いがあります。

それは「自然の理にかなったものは、どう時代や自然環境が変化しても変わることはない」ということ。 つまり、 自然栽培は農業の本質を捉えていると感じているのです。

松本さんは栽培中いつも稲に声をかけ、収穫終りには田んぼに一礼すると言います。我が子のように稲を育て、稲の成長を支えてくれた大地に感謝する。松本さんにとって自然栽培は、単なる栽培方法でなく、自分の人生そのものなのです。

日本人がご飯を食べる前、手を合わせて「いただきます」と言うのにも、自然の恵みに感謝し命を「いただきます」という意味があります。昔の日本人は、自分以外の生き物にも感謝と礼節をわきまえていたのでしょう。松本さんは、その精神を体現しています。

まとめ

松本自然栽培米の玄米

自然栽培を目指すにあたり、最初から全面積を自然栽培に切り替える農家はあまりいません。管理が難しく、収量が激減するリスクがあるからです。

しかし松本さんには、「自然の理に適った自然栽培は持続可能な農業になり得る」という確信があったため、最初から全面積を自然栽培に切り替えました。

このような決断ができる人は、農業の世界では稀で自然栽培の道を極めるという覚悟ができた人ですね。今では毎年、生き生きと穂が実っています。

「茶碗一杯でも体中に生命力がみなぎるようなお米」と評判の松本さんのお米は、松本さんの確信が真実に変わったことを証明しているようですね。

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Posted by 自然栽培米ササニシキ-在来種・伝統のお米産地直送専門店 at 10:02 / 井田のササニシキなど伝統米を残す活動コメント&トラックバック(0)

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