自然栽培米ササニシキ-在来種・伝統のお米産地直送専門店

天草の自然栽培米農家川﨑さんが語る知られざる天草コシヒカリの歴史

更新日:2022年3月31日 公開日:2020年11月20日

川崎さんインタビュー

熊本県天草市で栽培されるお米の8割は
実はコシヒカリです。

天草といえばコシヒカリともいわれ
その歴史も奥深いものがあります。

天草で無農薬・無肥料の自然栽培で
コシヒカリを作る川﨑さんに
天草にコシヒカリが普及した歴史と
自然栽培を始めるきっかけについて
お話を伺いました。

天草にコシヒカリが広がった背景

川﨑さんと田んぼ

川崎さんがお米作りは始めたの
昭和49年(1974年)のこと。

その頃は既に農薬も普及し
米の増産が目的とされていました。

そんな中、「本当に美味しいお米を作ろう
という声が高まり

昭和53年に、熊本県の4件の農家が
美味しいお米を生むべく
試験栽培を始めたそうです。

川崎さんインタビュー

川﨑さんにも試験栽培の依頼があり
コシヒカリ、ササニシキを含めた
8品種の試験栽培を開始。

しかし、始めた当初は
稲のコシが弱く、倒れてしまうものが
多かったそうです。

そのようなお米の中でも昭和54年には
4品種を選抜。さらに試験栽培を続けましたが
やはりそれ以後も、倒れてしまいました。

天草で自然栽培を始めるきっかけ

川崎さんインタビュー

2年にわたる試験栽培で採用されたのは
コシヒカリでした。

さらに翌年の昭和55年には
一般の農家にもコシヒカリの栽培が普及しましたが
やはり倒れやすい特性を
避けることはできませんでした。

そこで、水稲倒伏軽減材“セリタード
という資材を使用することに。

川崎さんは、肥料がまかれていた一反の田んぼに
セリタードをまき
そこでコシヒカリを栽培してみました。

川崎さんインタビュー

すると、背丈の低い
倒れないコシヒカリに育ったのです。

翌年川崎さんは、セリタードを使わずに
コシヒカリを育ててみたところ
昨年と同じような
背丈の低いお米に成長しました。

川崎さんインタビュー

この結果から川崎さんは
「去年の農薬が今年の米にも残っている」
と確信。

この気づきから川﨑さんは
農薬や肥料を使わない自然栽培を
目指したそうです。

天草の稲作に深く関わる川崎さんの想い

川崎さんインタビュー

当時、自然栽培に取り組むことは
非常に稀なことでした。

慣行栽培が主流となっていた中で
無農薬・無肥料に逆行することは
精神的にも耐えがたいものがあったと
川崎さんはいいます。

それでも、人を健康にする食べ物を追求し
安心安全のお米作りの道を突き進んできた
川崎さんの確固たる信念には
心を打たれます。

収量は極端に少なくても
品質を重視することで
自然栽培を続けられてきたのです。

まとめ

川崎自然栽培米ササニシキの米粉製粉機

最初から何も知らずに
自然栽培を始めようと思い立つ人は
そういないでしょう。

“それまで取り組んでいた慣行栽培の
農薬使用に疑問を抱いたから”

“人の体を健康にする
安心安全な食べ物を作りたいから”

“地球環境にも優しく
持続可能な農業の発展に尽力したい”

など、自然栽培を始めるには
それなりに何かきっかけがあるものです。

川﨑さん収穫風景

それらのきっかけに共通していることは
決して「楽をしたい」とか「稼ぎたい」とか
そのような想いではないこと。

人のため、生き物のため、地球のために
汗水垂らして土を耕し
手作業で手入れし、虫や病気と闘う。

自然栽培は、人間力が養われる
修練の場ともいえるでしょう。

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Posted by 自然栽培米ササニシキ-在来種・伝統のお米産地直送専門店 at 15:48 / 井田のササニシキなど伝統米を残す活動コメント&トラックバック(0)

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