熊本県八代市の米農家
稲本薫(いなもと・かおる)さんは
自然栽培歴37年の
大ベテランの自然栽培農家です。
稲本さんの自然栽培米は
長年の自家採種により
八代の地にあったたくましい稲に
生まれ変わりました。
その特徴は、あっさりした食味で
細胞がしっかりしているということ。
自然栽培に人生をかけた成果が
こうして米粒で体現されたのです。
稲本さんが自然栽培に出会うきっかけを
ご本人に伺いました。
<目次>
稲本さんは高校卒業後
農業の研修施設に通っていました。
そこで、糠や粕の素晴らしさを知り
「健康な体作りには、細胞のしっかりした
米粒を主食が必要だ」と考え
米作の道へ。
自然栽培に出会うのは
米作をはじめて6~7年目のことでした。
当時は既に農薬使用が主流だったので
八代で自然栽培に取り組む農家は
ほとんどいませんでした。
自然栽培は
難しい栽培といわれているからです。
多くの手間がかかる上に
収量も少ないので
それだけで生計を立てる農家は
ほんのわずかでした。
しかし稲本さんは
地球環境を守る持続可能な農業は
自然栽培しかないと信じ
幾多の困難を乗り越えてきたのです。
自然栽培を始めた当初は
周囲に同業者はいませんでしたが
無農薬・無肥料の栽培に
関心を持っている人と
次第に出会うようになったそうです。
それは稲本さんが
熱心に自然栽培に取り組む姿が
周りからも評価され
認められてきたことでもあるでしょう。
そしてついには
自然農法の父といわれている
岡田茂吉氏とも
つながることができたそうです。
諦めずに続けてきたからこそ
このような素晴らしい出会いに
恵まれたに違いありません。
稲本さんは
体を丈夫にする自然栽培米を作ると同時に
地球環境を守ることも目指しています。
自然栽培は、無農薬・無肥料なので
たくさんの生き物が棲みつきます。
中には稲を食べる害虫もわきますが
他の生き物が益虫となって
害虫を食べてくれるのです。
田んぼには、このような生き物たちによって
食物連鎖が生まれます。
田んぼはいわば、一つの地球なのです。
自然栽培を行うと
生き物たちが本来の生命活動を始め
きれいな自然環境が回復します。
稲本さんは自然栽培を通じ
これからも美しい地球環境を守りたい。
そう願っています。
稲本さんの自然栽培米が
独自に生まれ変わったきっかけは
熊本地震でした。
地震により起こった塩害で
ほとんどの稲が全滅する中
奇跡的に生き残った稲があり
その稲だったのです。
この稲が生まれる背景には
稲本さんの自然栽培に対する
たゆまぬ努力と
健康と環境保全を願う気持ちが
あったからでしょう。
Tags: 自然栽培、無農薬米、あきたこまち、熊本、違い、味
Posted by 自然栽培米ササニシキ-在来種・伝統のお米産地直送専門店 at 14:00 / 伝統の自然栽培米作りの現場コメント&トラックバック(0)